「お金は使うとなくなる」「お金を使うのは悪いこと」と思っていませんか?
僕も大きな買い物をした後には『お金がなくなった‥やっちまった‥』という感覚がありました。
しかし実際は、財布からお金が出て行った代わりに何らかの価値を手に入れているはずです。
メンタリストDaiGoさんの『「好き」を「お金」に変える心理学』を読んで、お金についての考え方が面白かったので、その部分の引用を交えながら学びをシェアしたいと思います。
“漠然と”お金を貯め込むのは無駄
仮に何も得られるものがないまま、節約して、なんとなく貯めていき、最後までお金を使わなかったとしたら、「いったい何のために我慢したのだろう?」ということになります。
日本では貯金することが美徳とされる風潮があります。将来への不安から、何歳までにいくら貯金していないと不安だという煽りが多いのも原因でしょう。
しかし、お金はあくまでも『価値と交換するための通貨』でしかありません。お金自体に価値はなく、使わないとまったく意味がないのです。10億円を貯め込んでいるよりも、100円を使う方が手元に価値はあるのです。
もちろん、今日中にすべての貯金を使い果たせば明日のご飯が食べられなくなります。(それはそれで面白い人ですが)でも、貯金がどのくらいあれば生活レベルを落とさずに暮らせるか、将来のためにどのぐらい用意しておきたいかなどを考えずに漠然とできるだけ多くの貯金を積み上げようとする人も多いのではないでしょうか。あまりにも貯金を重視しすぎると、貯めたお金に対する価値のリターンを受けられないまま人生を終えてしまうかもしれません。
高価は「高い価格」か?「高い価値」か?
テレビでお金持ちのお宅が紹介されているのをたまに見かけますよね。数千万円の時計を身につけ、高級車が何台も止まった広いガレージを持っている。。
正直言って僕は「そんなに稼げてすごいな」と思いこそすれ、まったく羨ましいとは思いません。
なぜなら僕は高級車や高価な時計にまったく価値を感じないからです。時計は動く限り持っているものをつけて、壊れたら修理に出していますし、車は必要になれば軽自動車で十分です。高級になるほど早く目的地に着く車でもないのに、なんで買うのか理解できません。お金の使い方が下手すぎるとしか思えません。
「あの人はすごい」「あの人は成功者だ」そんなふうに周りから思われることで、自分の存在価値を認めてもらいたい。こうした承認欲求は、多かれ少なかれ誰でも持っているものです。そして、自分のすごさ、成功を周りにしますために手っ取り早い方法が、お金を使って何かを見せびらかすことです。(気がつけば「承認欲求」を満たすことが人生の目的に?)
承認欲求自体は本能ですから悪いことではありません。たくさん稼いだら見せびらかしたくなるのかもしれません。
ただし高価なものを買う時は、「承認欲求」以外にリターンを得られるかどうか考えることが大事だと著者のDaiGoさんは語っています。価格が高いことを理由に買うのか、価値が高いことを理由に買うのか、どちらの『高価』を選ぶかで人生は大きく変わってきます。
価格と価値の違い
「価格とは、何かを買うときに支払うもの。価値とは、何かを買うときに手に入れるもの」
この言葉は『バフェットの投資原則』という本からの引用として紹介されていました。
一見当たり前のような気はしますが、大事なのは自分の中で価値の尺度を持っておくことです。購入を悩んだ時は価格の高低ではなく、その価格に見合った価値を得られるかどうかを基準に考える。たとえ80%オフの商品で定価に比べてお買い得だとしても、使わないものであれば損になります。
またお金を使った時には価値のリターンを最大化するように考えることも大事です。たとえば旅行に行った際には旅行を楽しむだけでなく現地の情報を発信する、知り合いを作る、現地でしかできない経験をして話のネタにするなど。
『迷う理由が金額なら買え、買う理由が金額ならやめとけ』って言葉ほんと真理。安いから買うのは違うし、欲しいなら高くても買うべきだよなあ。ものによるけど。
この言葉は、はあちゅうさんの著書「半径5メートルの野望」より。
— 橋本ナオキ イラストレーター (@Abhachi_Graphic) 2017年9月19日
物より経験と時間にお金を使う
まずは物を買うよりも、好きなこと、得意なことを伸ばし、磨いていくことのできる経験にお金を使っていきましょう。
好きなことでお金を稼ぐことができたら、さらに次の「好きなことで稼ぐ」サイクルを加速させることにお金を使うべきです。10万円の収入が入った時にご褒美として時計を買うのは、一過性の承認欲求を満たすものです。
たとえば尊敬する人に会いに行くことやスキルアップにお金を使うことが、将来的なお金の周りを良くしてくれるはずです。あとは時間を効率化することにお金を使うことも同様に大事。自宅で仕事をしている人なら、乾燥機付きの洗濯機やロボット掃除機・食洗機を買って家事の時間を短縮することが挙げられます。移動のときにも安いという理由だけで長い時間がかかる夜行バスを選ばないなど。お金を使って時間を買うと捉えるか、ぜいたくと捉えるかは人それぞれです。
まとめ
- お金は使うとなくなるわけではなく価値と交換している
- 漠然とした貯金に意味はない
- 価格の高さより価値の高さに意識を向ける
- 承認欲求を満たす物よりも経験と時間の効率化にお金を使う
お金についての考え方がとても論理的で面白い本でした。ただ本題は好きなことを仕事にする方法についてなので、そちらの学びも次回の記事で書こうと思います。