こんばんは
先日書店でこんな本を見かけたので買ってみました。
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グロービス経営大学院のHPによると、MBAとは
MBAとはMaster of Business Administrationの略です。日本では経営学修士と呼ばれ、経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位です。
とのことです。
そもそもMBAの取得には膨大な知識と専門用語の習得が必要なので、
とてもこの本1冊で学べるボリュームではありません。
しかしこの一冊にはMBAで学ぶことのエッセンスを手軽に、かつ幅広く学ぶことができます。
個人的になるほどと思ったポイントを第1章、第2章からご紹介します。
論点のすり替えを疑え
論点のすり替えにごまかされてしまうと、本来は得ることのできた価値やメリットをみすみす逃してしまいかねません。
「個別論を議論すべき時に一般論で議論してしまう」という例を挙げています。
いじめ問題を例に挙げると、
児童がどのような被害を受けたかを考える前に
「子供は皆そういうもの(いじめているつもりはないが行き過ぎてしまう)だから問題ない」という主張をする大人がこれに当たります。
個別論と一般論を履き違えている人とはまともな議論をすることができません。
成長分野は混雑分野
市場規模が大きかったり、高い成長率が見込まれたりするということは非常に重要なことです。しかし、そこには大きな罠が潜んでいます。皆がその市場に殺到し、あっという間にレッドオーシャン(血の海)になってしまうということです。
LINEスタンプや着せ替えを作っている身としては、まさにこの言葉が当てはまるなと思いました。
LINEクリエイターズスタンプが出た当初はスタンプ長者と呼ばれる人も現れ、今後の成長も期待できる分野だったのですが、今は作る最低枚数が8枚になったり写真スタンプが可能になったりと参入障壁がどんどん低くなっています。
良いものを作っても売れていく可能性はどんどん狭まっています。
そのためには競争して消耗戦を戦うのではなく、競争すらない新たな市場(ブルーオーシャン)を見つけ出すことが重要になってくると著者は述べています。
LINEスタンプでいうと、
変わった形の吹き出しをスタンプにしたり、名前を限定して特定の人にしか使えないスタンプを作ることで新たな価値を作り出した人たちがいましたね。
(今やそこも血の海ですが)
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人は見たいものだけを見る
人は、自分が何かしらの結論に達すると、その後、自分の主張に都合の良い情報ばかりを集めてしまうものです。
心理学で言うところの確証バイアスというやつです。
訳者はアンチ巨人を例に挙げています。
例えば巨人に長打力の高い選手が多く在籍していて、12球団トップのチーム本塁打数を記録したとしましょう。
するとアンチ巨人は東京ドームの狭さを主張します。
巨人は打力があるからではなく、球場が狭いから本塁打数がトップなのだと思いたいのです。
もっと重要な意思決定の際に凝り固まった結論ありきの議論になってしまうと一層危険ですね。
ちなみに私は阪神ファンです。
クイック&ダーティ
仮に100%のクオリティの検証を行うのに100の時間や労力を要するとすれば、その20%の時間を掛ければ80%程度のクオリティの検証はできるようになるのです。
20-80の法則を例に挙げて説明しています。
80%のクオリティを100%までもっていくには、今までの5倍の労力が必要になるということです。
100%を目指して長い時間をかけるのではなく、
多少粗いところはあっても短い時間で検証を行う方が有効です。
まとめ
MBAのエッセンスを手軽に・・・と冒頭に述べられていますが、
ビジネスだけでなく物事の本質であり基本であるところを幅広く学ぶことができます。
専門用語も極力控えて大学生くらいからでも読みやすい一冊にまとまっている印象でした。
少し前に「入社10年分の思考スキルが3時間で学べる」という
内容的に似た本を読んだのですが、
「MBA 100の基本」の方が確実に読みやすかったです。
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この本の内容と全く関係ないのですが
目次が袋とじみたいに閉じてました。。。
良書ですが製本業者に問題がありそうです。。。
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